【子どもに手が出る親が虐待に気づかなくなる理由】
-ハッとした時にすでに命はない。-
子を持つ親として
虐待死のニュースはとても心が痛いものです。
ただ、常用的なものでないとしても
1度や2度思わず子どもに
手を出してしまった親は少なくないでしょう。
母親は365日24時間
子育てに対する理想と現実の差の中で
子育てをしますが、
これほど過酷な仕事は他にないと思うのです。
その中でふいに普段とは違うじぶんが
現れたとしてもそれは不思議でない気がします。
しかし、虐待が常用化される時
親はそれが虐待であることに気づかなくなります。
気づかなくなることに注意が必要であり
気づくことができなかった先に
虐待死が待っているのですよね。
それはなぜかというと
人間の脳内システムに
【トラウマボンディング】という
すべての人間に組み込まれた本能が
あるからです。
たとえ虐待されていたとしても
痛みを与え続けられても
人はその相手に好意が増してしまう
そう言った脳内システム。
このシステムの作動は強烈で
大人になった後でも作動し続けます。
虐待をした相手の特徴が好きであり続けてしまうのです。
そんな・・と思いますよね。
でもその本能が人間には備わっています。
ニュースをみていて誰もが思います
〈逃げればよかったのに〉
〈助けてって言えばよかったのに〉と。
でも、
世界の狭い就学前の子どもは
養育者に絶対的な信頼を置いています。
哺乳類の子どもは
親がいなければ生存維持ができないので
養育者に好かれ続ける必要があります。
好かれるために多くの戦略をほどこし
愛くるしい姿であり続け
守ってもらえる存在になろうと
自分の価値を高めようと必死で
逃げようとはしません。
いくら冷たい態度をとっても
子どもが愛着を示すので
じぶんの過失にはなかなか気づくことができなくなるのです。
ただ、虐待され続けた子どもには
心理的な後遺症が残ることは
研究でも認められていますから
親と子であっても
相手の人生に後遺症を残すことは
絶対にあってはならないことですね。
今、子育て中のお母さん
たまに手を出るのであれば
感覚が鈍ってしまうまえに
手を出す自分がいる事実に気づいてください。
ちなみに、
虐待された子がその後
じぶんの子どもを虐待すると
思い込んでいる人が多くいますが
それは統計学でも否定されています。
もし、じぶんは虐待されて育ったから子育てはできない。
と思っているお母さんがいるのであれば
それは違います。
子育てがつらい理由は他にあるでしょう。
お母さんにも幸せに
育児をする権利はあります。
助けてと言える人にいますぐ連絡をしましょうね。