【機械の中で青春を感じはじめた子どもたち】
『青春の思い出を作りたい✨』という理由で
ダンス部がある番組に出場していた。
母と思わず、、
『今の子は青春を感じる思い出をあえて作る時代なのね』と
つぶやいた。
あなたにとって学校生活はどのような思い出で
詰まっていますか?
あなたの子どもの頃を思い出して欲しい。
青春はあえて作るものではなかったはず。
隣の席の子と授業中にコソコソ話して楽しかった。
嫌いなものがあれば隣の子にあげてた。
お互いの唾を飛ばしあってはしゃいだ。
修学旅行もプールも
すべてが肌のふれあいで、新鮮だった。
思い出すのは
友だちの笑った顔や、喧嘩した時の表情。
合唱祭や運動会で感動して抱き合ったり、
悔しくて泣いた時のあの温もり。
このなんでもない瞬間の記憶がすでに青春だったと思うし、
わたしはそうやって五感で体現してきた。
現代の子どもたちには
そのほとんどが奪われている。
どうしてご飯中にしゃべってはいけないの?
友だちと声を出して笑うのはだめ?
素顔で学校に入ることさえ怖く、
一人が感染症で休むと学級閉鎖。
除菌と感染対策により子どもたちの活動量は、
格段とさがっている。
大きな声で歌うことを抑制され、
大きく息を吸い走ることを抑制され
友だちのぬくもりを感じることさえなければ
隣にともだちの机すらない。
みんな、孤島。
身体を動かしエネルギーを放出させる子どもに
じっとすることを強要させたときに
子どものなかにフラストレーションがたまることは、
容易に想像がつく。
それでも子どもたちは、
いまここに自分たちが生きているを証明すべく
ひたすら動画を撮り、写真を撮り
楽しい一瞬を残そうと一所懸命です。
SNSの使い方は賛否両論あるけれど、
エネルギーを出す場がリアルにないのであれば、
SNSで出すしかないのは当然である。
学校であったことを親に話して、
満足げな表情を見せた私たちの時代から
同じ温度感をSNSで確かめ合い、
機械の中に青春を記録する時代へ。
加速させたのは大人であり、
こどもはそこに適応したまでだと思うんです。
でも、
人には身体や心を真ん中に保とうとする恒常性ホルモンがあります。
それは人との【ふれあい】で育まれる。
どの時代であっても
人は人の中でないとまともには生きられないから
学校生活でなにを体現してほしいか?
親は考えるべきです。
座って教科書を読み、読書をし、ノートを取り、
誰とも喋らず座って給食を食べ
時間になったら帰るのであれば、
学校に通う理由がありません。
同じ世代の同志と心を通わせ
痛みを感じ、心を揺さぶられ、
自我の確立をするから学校に行く意味があるのです。
いまとなっては学校は、
全体の子どもの6〜7割の子のための場所です。
どうしても楽しさを見出せない3〜4割の子がいることも
普通になってきています。
親が学校にもとめることがなにか?を
子どもと考えたらいい。
でないと、
学校という大きな城につぶされる児童が
今後はさらに増えるでしょう。