【消毒のワナ②】
前回は消毒をするしないの差をお伝えしました。
今回は菌とウイルスの関係について。
そもそも『風邪を防ぐために抗菌しよう!』
の考えは論外です。と言い切りましょう。
なぜかというと、
風邪や胃腸炎の主な原因はウイルスですし
菌は関係ありません。
ウイルスは細菌の
10分の1〜100分の1程度の大きさしかなく
菌とウイルスは全く別物。
そして、抗菌製品に含まれる成分は、
細菌を殺すものであり
ウイルスには作用しません。
それを踏まえてまだ抗菌したい方はぜひ続きを。
抗菌製品を使うことは、
耐性菌を生むリスクがあることも知られています。
つまり、
病気を予防する効果がないのに
耐性菌を生むリスクがあるならば
使わなくてもいいじゃないか、ということになります。
なぜこういうことを伝えるのか?
▶︎アメリカ食品医薬品局では2016年に
19種類の殺菌成分を含むせっけんの一般販売を停止。
それをうけ日本でも禁止されるようになりました。
【殺しすぎると病原菌が増える】
このことにアメリカは気がついたからです。
むしろ、普段から存在している細菌が
細菌叢という生態系を作ることで病気を起こす細菌が
繁殖しにくくなっていると考えられるようになりました。
この細菌のバランスの変化と
病気の関係についてわかるようになってきたのが現代です。
たくさんの研究結果が出てくるにつれ
腸内細菌の種類や多様性には強い関係があると言われています。
その腸内細菌叢が作られるのが、
新生児期から乳幼児期にかけてです。
次回は最後。
抗菌とアレルギーについて!